【解決事例】自己破産によりリボ払いクレジットカード債務の免責を受けた事例
- カテゴリー:債務整理(個人) 解決事案
- 2022.12.13
ご依頼主:30代 男性
依頼内容:自己破産(少額管財)
ご相談内容
ご依頼主は、クレジットカードを利用して、欲しいものをすぐに購入することで浪費を繰り返していました。
リボ払いの方法でしたので、自覚のないままに、みるみる債務を増加させてしまいました。
次第に収入のほとんどを返済に充てるような状態になり、それでも支払いが遅れるようになってしまったため、相談にいらっしゃいました。
弁護士の対応とその結果
債務の額が大きく、毎月の収入の中から分割弁済する目途が立たなかったため、任意整理は断念しました。
もっとも、浪費は免責不許可事由に該当しますので、自己破産には困難が伴います。
ご依頼主と協議を続けた結果、真摯に反省する様子がみられ、家族の協力も得られましたので、自己破産の方針をとることになりました。
破産申立にあたって、ご本人自身が毎日レシートをノートに張って管理して家計簿をつけ、意識的に日々自分の収入の範囲内で生活する訓練を行いました。
併せて、リボ払いの危険や投資詐欺の手口などの消費者として持っておくべき知識について勉強をしてもらいました。
また、家族の方にも同席で打ち合わせを行い、生活状況や家計について見直しを行いました。
破産申立後は、管財事件となり免責観察となりました。
その後も生活状況を維持し、自分なりによく考えて反省文を作成して提出しました。
免責不許可事由である浪費はあったものの、最終的に免責許可決定を得ることができました。
担当弁護士からのコメント
リボ払いは、高額のポイント還元が受けられる等、一見お得ともとれる広告がなされています。
しかし、手数料がかさむため、結果として支払総額は増えてしまいます。
また、支払期間が長くなりがちで、利用額に関係なく毎月一定額の支払いが続きます。
そのため、残高がわかりにくく、債務が増加していくことを自覚できないことが多々あります。
本件では、消費者として持っておくべき知識を勉強し、自分の収入の範囲内で生活する努力を継続したことにより、自身の家計や生活状況を具体的に見直すことができました。
ご依頼主は、素直な性格をしており、生活の改善と勉強に真面目に取り組んでいただけたことが、裁判所からの免責許可決定につながる結果となりました。
今回の自己破産はうまくいきましたが、今後は同じ失敗を二度と繰り返すことなく、堅実に収入の範囲で生活していってほしいと思います。
(弁護士 橋本 友紀子)