【解決事例】自宅を残して個人再生を申し立てた事例
- カテゴリー:債務整理(個人) 解決事案
- 2023.12.05
ご依頼主: 30代 男性
依頼内容:小規模個人再生(住宅資金特別条項付き)
ご相談内容
ご依頼者は、身の丈に合わない支出をしたり、親族トラブルなどが重なり、クレジットカードやキャッシング等の債務を負っていました。
家計の余裕は多くなく、返済を続けていましたが、借換えを繰り返しているうちに負債が膨らんでいきました。
自宅は住宅ローンが残っており、高齢の両親や未成年の子と同居していたため、代わりの住まいを探すことも容易ではありませんでした。
どうしても資金繰りがつかなくなり、当事務所にご相談にいらっしゃいました。
弁護士の対応とその結果
住宅ローンがある自宅を残したいというご意向がありましたので、住宅資金特別条項を用いた個人再生手続を進めることにしました。
債権者の中には親族の方がいたため、今回の債務整理で関係が悪化してしまいましたが、最終的には、3年間で弁済を行う内容で、再生計画認可決定が出ました。
★本件の債務減額(※住宅ローンを除く) 約1250万円→約250万円
担当弁護士からのコメント
小規模個人再生の場合、債権者から頭数または債権額の過半数の不同意が出てしまうと、再生計画が認可されません。
本件では、大口の債権者の1名が親族ということで、感情的な対立が残っており、不同意が懸念されました。
慎重に話を進めた結果、不同意は出ることなく、最終的に再生計画を認めてもらうことができました。
不同意が見込まれる場合は、給与所得者再生の手続をしなければならず、履行可能性に与える影響は大きくなります。
特に個人再生を利用する方は、不用意におまとめローンなどで債権を集約することは、結果的に好ましくないと言えます。
住宅ローンを維持したまま多重債務の解消をしたい方は、ぜひお早めに弁護士にご連絡ください。
(弁護士 小原 将裕)