【解決事例】浪費により増加した債務について自己破産により免責を受けた事例
- カテゴリー:債務整理
- 2024.09.24
ご依頼主:30代 男性
依頼内容:任意整理
ご相談内容
ご依頼者は、もともと安定した生活を送っていました。
ところが、不幸な出来事をきっかけに家族や生活を失い、財産も減る一方でした。
喪失感と精神的プレッシャーのために自暴自棄になって、クレジットカードを利用して浪費してしまい、多額の債務を負うに至りました。
このような状況の中、立ち直りを目指し、ご家族とともに債務整理について弁護士に相談にいらっしゃいました。
弁護士の対応とその結果
ご依頼者はご相談時には失業しており、収入もありませんでした。
立ち直りのためには、社会復帰を目指すだけでなく、多額の債務の整理も必要でした。
とはいえ、返済の目途は立たず、更に悪いことに、住宅ローンの支払いも滞っていました。
生活状況の変化から、自宅を維持することは諦め、自己破産を申し立てることになりました。
★本件の債務減額 約5000万円→約20万円
担当弁護士からのコメント
自宅を残して債務整理をする場合は個人再生を申し立てることが多数かと思われます。
もっとも、本件では自宅を残したいという事情もなく、任意売却を検討していた段階での債務整理でしたので、個人再生ではなく自己破産を選択しました。
住宅ローンを負った方が破産をする場合、身内の方に影響を及ぼすことが多いため、慎重に方針を決定する必要があります。
本件では、依頼者の方は免責を受けることができましたが、身内の方がそれなりに不利益を被ることになりました。
また、本件では債務増加の原因に浪費があり、免責不許可事由がありました。
この点については、破産管財人との面談を踏まえ、浪費の原因となり、かつ立ち直りの障害となっていた事柄を一つ一つ解消するアプローチを取りました。
反省の意思を示すとともに、立ち直りのための取り組みを実践することで、免責相当の意見をいただくことができました。
最終的に免責許可決定が出て、一部の非免責債権を除いた金額が免責されることとなりました。
(弁護士 小原 将裕)