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【解決事例】給与遅配を補う借入金債務について自己破産により免責を受けた事例

  • カテゴリー:債務整理(個人) 解決事案
  • 2022.01.12

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ご依頼主: 40代 男性
依頼内容:自己破産(同時廃止)

ご相談内容

 過去、家業の都合による支出や、前職の給与カット・過重労働による精神的ダメージなどにより、カードローンによって家計を補う生活が続いていました。

 転職して生活費を賄うだけなら収入を得られるようになりましたが、返済のために借入を繰り返し、負債が雪だるま式に徐々に増加してしまいました。

 そこで、債務整理をどのようにすればよいか、相談にいらっしゃいました。

弁護士の対応とその結果

 弁護士は、継続的に債務の支払いが不可能であること、免責不許可事由が見当たらないことから、自己破産を提案しました。

 もっとも、勤務先からの借り入れがあり、破産申立のためには天引きが許されなくなることから、その点を十分に理解し協力してもらえるかが課題となりました。

 幸いにも、理解ある代表者であったため、協力を得ることができ、勤務先からの借入れが問題となることなく、申立を進めることができました。

 また、自動車とオートバイのローンが残っており、これらを引き上げることが問題とならないか、それぞれの法令に適した説明を行い、裁判所に承認してもらうことができました。

 最終的には、手許財産が少額であり、同時廃止として破産申立てを行いました。

担当弁護士からのコメント

 本件では、就職氷河期に巻き込まれたことによる過酷な労働環境を強いられたり、家業に振り回されたこともあり、本人の周りの環境による負荷は大きかったと言えます。

 過度な遊興費支出、クレジットカード枠の現金化など、問題行為もなかったため、自己破産が適した事案であったといえます。

 また、勤務先からの借り入れがある場合、天引きをされてしまうと、否認権対象行為として破産手続の支障となります。

 これも、勤務先の協力を得られたことが非常に大きく、依頼者が勤務先との関係を良好に保っていただいていたことが幸いしました。

 やむを得ない事由によって借金に振り回されてしまっている方は、自己破産の同時廃止という手続によって比較的早期に生活を立て直すことができます。

 生活を切り詰め、一生懸命働いても返済が困難となってしまった方も、決して諦める必要はなく、弁護士にご相談いただければ生活再建のお手伝いをすることができるかもしれません。

(弁護士 小原 将裕)

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